2025年11月、日本で初めてとなるデフリンピックが東京を中心に開催されます。この歴史的な大会において、自転車競技は静岡県伊豆市にある日本サイクルスポーツセンターで実施されることが決定しており、国内外から大きな注目を集めています。デフリンピックとは聴覚障害者のための世界規模の総合スポーツ競技大会であり、1924年のフランス・パリでの第1回大会から数えて、東京2025デフリンピックは100周年の記念すべき節目となります。聴覚障害を持つアスリートたちが世界最高峰の舞台で競い合うこの大会は、単なるスポーツイベントを超えて、聴覚障害者の社会参加促進やろう文化の発信、そして国際交流の場としても重要な役割を担っています。特に自転車競技においては、日本代表チームが過去の大会で3大会連続メダル獲得という輝かしい実績を残しており、自国開催となる今大会では金メダル獲得への期待が高まっています。本記事では、東京2025デフリンピックの自転車競技について、会場となる日本サイクルスポーツセンターの魅力や競技内容、日本代表選手の情報、そして観戦に役立つ情報を詳しくお伝えします。

デフリンピックの歴史と意義
デフリンピックという名称は、「聾者(Deaf)」と「オリンピック(Olympics)」を組み合わせた造語であり、「聾者のオリンピック」という意味を持っています。この大会の歴史は非常に古く、1924年にフランスのパリで2人のろう者によって国際ろう者スポーツ委員会が設立され、同年に第1回の夏季大会が開催されました。当初は「国際聾者競技大会」という名称でしたが、1967年に「世界聾者競技大会」に名称変更され、その後国際オリンピック委員会の承認を得て、2001年の大会より現在の「デフリンピック」という名称に変更されました。おおむね4年に1回の頻度で開催されており、夏季大会と冬季大会が存在します。冬季大会については1949年にオーストリアで初めて開催され、以来継続的に実施されてきました。
デフリンピックを運営する組織は、国際ろう者スポーツ委員会(International Committee of Sports for the Deaf、略称ICSD)です。1924年の設立以来、デフリンピックやろう者世界選手権大会の開催、そして各国のろう者スポーツの振興など、着実な取り組みを続けています。ICSDは1989年に発足した国際パラリンピック委員会に当初加盟していましたが、デフリンピックの独創性を追求するため、1995年に組織を離れる決断をしました。この決断により、デフリンピックはパラリンピックとは独立した大会として、独自の発展を遂げてきました。
デフリンピックの最大の特徴は、競技中に補聴器や人工内耳などの聴覚障害を軽減するための機器の使用が一切認められないという点です。これにより、すべての選手が同じ条件で競技に臨むことができます。また、大会中のコミュニケーションはすべて国際手話によって行われます。競技自体はオリンピックと同じルールで運営されますが、スタートの音や審判の声による合図を視覚的に工夫している点が特徴的です。例えば、陸上競技ではスタートの合図をフラッシュライトで行い、水泳ではストロボライトを使用するなど、聴覚に頼らない方法が採用されています。このような「静かなオリンピック」とも呼ばれる独特の雰囲気は、デフリンピックならではの魅力となっています。
東京2025デフリンピック大会の概要
東京2025デフリンピックは、2025年11月15日(土)から11月26日(水)までの12日間にわたって開催されます。正式名称は「第25回夏季デフリンピック競技大会東京2025」であり、主催は一般財団法人全日本ろうあ連盟、東京都、公益財団法人東京都スポーツ文化事業団の3団体です。スポーツ庁や関係自治体の協力のもと運営され、世界約70から80カ国・地域から約3,000人の選手・役員が参加する予定となっています。実施競技は21競技が予定されており、東京都内を中心に、近隣県の複数の会場で実施されます。
東京2025デフリンピックは、1924年のパリ大会から100周年を迎える記念すべき大会であり、日本での初開催ということもあって、非常に大きな意義を持っています。まず、聴覚障害者への理解促進という点では、大会を通じて聴覚障害やろう文化について広く社会に知ってもらう機会となります。次に、共生社会の実現という観点からは、障害の有無に関わらずすべての人が活躍できる社会の実現に向けた一歩となります。そして、ろう者スポーツの発展という面では、日本のろう者スポーツのレベル向上と競技人口の拡大につながることが期待されています。
東京2025デフリンピックの大きな特徴として、事前申込み不要でどなたでも無料で観戦できるという点があります。これは、より多くの人にデフリンピックを知ってもらい、聴覚障害者スポーツへの理解を深めてもらうための取り組みです。特に自転車競技会場である日本サイクルスポーツセンターでは、競技日当日の入場料がデフリンピック観戦者に限り無料となります。通常は入場料が必要な施設ですが、大会期間中は特別措置が取られるため、気軽に世界最高峰の戦いを観戦することができます。
自転車競技の種目と見どころ
デフリンピックの自転車競技は、主にロード競技とマウンテンバイク競技の2種類に分かれています。東京2025大会では、これらの競技が日本サイクルスポーツセンターで実施されます。ロード競技にはロードレース、タイムトライアル、ポイントレースなどの種目があり、マウンテンバイク競技にはクロスカントリーオリンピック(XCO)やクロスカントリーショートトラック(XCC)などの種目があります。
ロードレースは、一般道路や専用のロードコースを使用して行われる自転車競技です。集団でスタートし、最初にゴールした選手が優勝となります。距離は男女で異なり、男子は100km以上、女子は60km以上のコースが設定されることが一般的です。集団での駆け引きが最大の見どころであり、選手たちは空気抵抗を減らすために集団を形成し、レース終盤に向けてポジション争いを繰り広げます。日本サイクルスポーツセンターの5キロサーキットは起伏に富んでおり、登り坂での仕掛けや下り坂でのテクニックなど、選手の能力が如実に表れます。ゴールスプリントでの熱い戦いは、観客を熱狂させること間違いなしです。
タイムトライアルは、個人またはチームで一定の距離を走り、そのタイムを競う種目です。スタートは時間差で行われ、純粋に走行タイムのみで順位が決定されます。他の選手との駆け引きがなく、自分自身との戦いとなるため、個人の能力が純粋に問われます。選手たちは空気抵抗を最小限にするため、特殊なエアロポジションを取り、専用のヘルメットやウェアを着用します。1秒を削るための努力が、見る者を感動させます。
ポイントレースは、周回ごとにポイントが与えられる種目で、レース終了時に最も多くのポイントを獲得した選手が優勝となります。戦略性が高く、見応えのある競技です。
マウンテンバイク競技は、オフロードコースを走行する自転車競技です。クロスカントリーオリンピック(XCO)は、アップダウンの激しいコースを複数周回し、その総合タイムを競います。技術力、持久力、判断力が求められる過酷な競技です。急な登り坂、技術を要する下り坂、岩場や根っこが露出したセクションなど、様々な地形を走破する選手たちの姿は圧巻です。クロスカントリーショートトラック(XCC)は、XCOよりも短いコースを使用し、より短時間で勝負が決まる種目です。スピードと瞬発力が重要視され、観客にとっても展開が分かりやすい競技です。
日本代表チームの実績と選手紹介
日本代表チームは、2013年のソフィア大会(第22回夏季大会)からデフリンピックの自転車競技に出場しています。初出場以来、女子代表選手を中心にメダルを獲得し続けており、その実績は世界的にも高く評価されています。
特筆すべきは、早瀨久美選手の活躍です。早瀨選手は3大会連続でメダルを獲得しており、2017年のサムスン大会(第23回夏季大会)では2大会連続銅メダル獲得という快挙を成し遂げました。また、この大会では日本選手団の主将も務め、オリンピック、パラリンピックを通じて自転車競技として初の日本選手団の主将となりました。2022年のカシアスドスル大会(第24回夏季大会)では、早瀨久美選手がマウンテンバイク・クロスカントリーオリンピック(XCO)で銀メダルを獲得しました。これはデフリンピック自転車競技における日本初の銀メダルでした。同大会では、簑原由加利選手がタイムトライアル、ロードレース、ポイントレースの3種目で銅メダルを獲得する活躍を見せました。
2025年2月23日(日)、伊豆の国市内で一般社団法人日本ろう自転車競技協会による東京2025デフリンピック自転車競技日本代表候補選手(内定)発表兼内定書授与式が行われました。内定選手は8名であり、早瀨久美選手はロード・マウンテンバイク両競技の代表選手に内定し、3大会連続メダル獲得の実績を持つエース選手として期待を集めています。北島湊選手は若手の有望選手として期待されており、箭内秀平選手は男子ロード競技の中心選手です。簑原由加利選手は2022年大会で3つの銅メダルを獲得した実力者であり、郷原輝久選手は経験豊富なベテラン選手として活躍が期待されています。藤本六三志選手はチームの柱として、田中航太選手は上り坂を得意とするクライマータイプとして、早瀨憲太郎選手はオールラウンドな能力を持つ選手として、それぞれの強みを活かした戦いが期待されています。
日本ろう自転車競技協会は、2025年度の強化指定選手として11名を選出しました。対象選手20名の中から、選考指針および選考基準(選考期間は2024年4月から10月)に従い、日本代表にふさわしい選手かつ入賞以上が望まれる選手がナショナルチーム監督により推薦されました。この11名の強化指定選手の中から、ロード競技・マウンテンバイク競技の日本代表候補選手(内定)が選出される流れとなっています。各競技団体から出された内定者は、2025年7月開催予定の一般財団法人全日本ろうあ連盟派遣委員会にて正式に「東京2025デフリンピック日本選手団日本代表選手および日本代表スタッフ」として決定されます。
東京2025大会は日本開催ということもあり、自転車競技での複数メダル獲得が期待されています。特に、3大会連続メダル獲得中の早瀨久美選手は金メダル候補として注目されています。ホームアドバンテージを活かし、練習を重ねてきた日本サイクルスポーツセンターのコースで、日本代表選手たちの活躍が期待されます。
日本サイクルスポーツセンターの魅力
日本サイクルスポーツセンターは、静岡県伊豆市(旧修善寺町)に所在する自転車競技のための施設および遊園地です。略称はCSC(Cycle Sports Center)で、「自転車の国 サイクルスポーツセンター」という愛称でも親しまれています。1965年6月21日に開設された施設は、「自然と健康と楽しさ」をテーマにしたアウトドア施設として、競技用施設と一般利用者向けの遊園地機能を併せ持っています。敷地面積は約200万平方メートルと広大で、様々な自転車競技施設やアトラクションが設置されています。
日本サイクルスポーツセンターの敷地は、当初モータースポーツ用サーキットとして計画されていました。しかし、紆余曲折を経て、サイクルスポーツの普及を図る目的で自転車競技施設として整備されることになりました。建設費や運営費は、JKA(競輪・オートレースの振興法人)など競輪運営団体の寄付金や補助などでまかなわれています。敷地内には日本競輪選手養成所(旧日本競輪学校)も併設されており、日本の競輪選手を養成する重要な拠点となっています。2019年10月18日より、オリンピック会場整備工事のため遊園地ゾーン「自転車の国」は休園しましたが、2022年3月18日よりリニューアルオープンし、新たな魅力を加えて再スタートを切りました。
日本サイクルスポーツセンター内には、日本初の屋内木製走路競技場「伊豆ベロドローム」があります。2011年10月1日にオープンしたこの施設は、シベリア松を使用した国際基準仕様の常設屋内バンクで、250メートルのトラック競技場です。2021年に開催された東京オリンピックおよびパラリンピックでは、自転車競技のトラック種目の会場として使用され、世界最高峰の戦いが繰り広げられました。国際自転車競技連合(UCI)の基準を満たす高品質な施設として、国内外から高い評価を受けています。
日本サイクルスポーツセンターには、一般利用者が気軽に利用できる3つの自転車専用コースがあります。5キロサーキットは、全長5,150メートルの本格的ロードコースです。起伏に富んだコースレイアウトで、自転車競技の大会やさまざまなイベントで利用されます。プロの自転車競技者もトレーニングに使用する本格的なコースです。伊豆MTBコースは、全長1.1キロメートルのマウンテンバイク専用コースです。東京2020オリンピックで使用されたコースを、初心者にも走りやすいよう改修したものです。オリンピックコースを体験できる貴重な施設として人気があります。ファミリーサーキットは、初心者や家族連れが安心して楽しめるコースです。平坦で走りやすく、小さな子どもでも自転車に乗る練習ができます。
日本サイクルスポーツセンターは、競技施設だけでなく、家族で楽しめるアトラクションも充実しています。「おもしろ自転車」は、公道では乗れないユニークな形状の自転車ばかりを集めたエリアです。屈伸運動や開脚運動など、通常のペダル回転運動以外で進む自転車が数多く用意されており、大人から子どもまで楽しめます。「サイクル立体迷路」は、上空から見ると自転車の形をした迷路で、施設のシンボル的存在です。ジェットコースターは最高速度40キロメートル、最大勾配18度の迫力満点のアトラクションです。全長300メートルのローラー滑り台や、エアー式トランポリンなど、様々なアトラクションが揃っています。これらのアトラクションのほとんどが人力のみを使ったエコなものとなっており、環境にも配慮した施設運営が行われています。
営業時間は平日が10:00から16:30、土日祝が9:30から16:30です(季節により変動あり)。定休日は木曜日です。入場料は通常有料ですが、デフリンピック期間中は観戦者に限り無料となる特別措置が取られます。施設内のアトラクション利用には別途料金が必要です。駐車場は1,300台収容可能で、大型バスも駐車できます。大会期間中は混雑が予想されるため、公共交通機関の利用が推奨されています。
会場へのアクセス方法
日本サイクルスポーツセンターへの電車でのアクセスは、主に2つのルートがあります。修善寺駅からのルートが最も一般的です。伊豆箱根鉄道「修善寺駅」からタクシーで約15分、または東海バス(修善寺駅からサイクルスポーツセンター行き)で終点「サイクルスポーツセンター」下車すぐです。宇佐美駅からのルートもあります。JR伊東線・伊豆急行線「宇佐美駅」よりタクシー利用で約30分です。こちらは山道を通るルートとなります。
車でのアクセスは、新東名高速道路「長泉沼津IC」から約30分、または修善寺道路・伊豆縦貫自動車道「修善寺IC」から約5分です。東京方面からの場合、東名高速道路を利用し、沼津ICまたは長泉沼津ICで降りるのが便利です。そこから伊豆縦貫自動車道を南下し、修善寺ICを目指します。大会期間中は交通規制が行われる可能性があるため、事前に最新情報を確認することをお勧めします。
東京2025デフリンピック期間中は、修善寺駅と日本サイクルスポーツセンターの間をスタッフ等輸送バスが運行し、一般観客も利用可能です。この特別輸送サービスにより、公共交通機関を利用しても会場へのアクセスが便利になります。運行時間や頻度については、大会公式サイトで随時発表されます。混雑が予想されるため、時間に余裕を持った行動が推奨されます。
修善寺駅は伊豆箱根鉄道駿豆線の終点駅で、三島駅からアクセスできます。三島駅はJR東海道新幹線が停車するため、東京や名古屋、大阪方面からのアクセスも良好です。また、東京駅からは特急「踊り子」で修善寺駅まで直通で行くことができます。所要時間は約2時間20分で、乗り換えなしで便利です。
周辺観光スポットの紹介
日本サイクルスポーツセンターから車で約15分の場所にある修善寺温泉は、開湯1200年の歴史を持つ「伊豆三古湯」の1つです。807年に弘法大師空海が独鈷杵(仏具)を打ちつけて霊湯を湧き出させたのが始まりといわれています。泉質は単純温泉で、神経痛、リウマチ、筋肉痛、関節痛、胃腸病などに効能があります。温泉街には多くの旅館やホテルが立ち並び、デフリンピック観戦と合わせて宿泊するのに最適です。
大同二年(807)に弘法大師空海によって開創された修禅寺は、修善寺温泉の名前の由来となった寺院です。境内には重要文化財の仏像や、歴史的な建造物が数多くあります。四季折々の美しい景観も魅力で、特に紅葉の時期は多くの観光客で賑わいます。
桂川沿いに整備された約300メートルの散策道「竹林の小径」は、1994年から約3年を費やして整備されました。両側を竹林に囲まれた風情ある小径は、京都の嵐山を思わせる雰囲気があり、「伊豆の小京都」と呼ばれる修善寺温泉を代表する観光スポットです。
修善寺温泉のシンボル的存在である「独鈷の湯(とっこのゆ)」は、日本100名泉にも選ばれています。桂川の中央に位置し、弘法大師が独鈷杵で岩を打って湧き出させたという伝説が残る場所です。現在は足湯として利用でき、観光客に人気のスポットとなっています。
日枝神社は子宝祈願で有名な神社で、修禅寺の隣に位置しています。源範頼の墓は、源頼朝の弟である範頼が幽閉された地として知られています。指月殿は、北条政子が息子の源頼家の冥福を祈るために建立した経堂です。修善寺温泉周辺には、これら歴史的なスポットが点在しており、デフリンピック観戦と合わせて伊豆の歴史と文化に触れることができます。
伊豆市は、わさびの生産量日本一を誇る地域です。清らかな水と適度な気温が、良質なわさびの栽培に適しています。また、しいたけや猪肉、鹿肉などのジビエ料理も名物です。温泉まんじゅうや、地元の素材を使った和菓子なども人気のお土産です。デフリンピック観戦の際には、地元の味覚も楽しんでみてはいかがでしょうか。
デフリンピック観戦のポイント
デフリンピックを観戦する際には、いくつかの心得があります。まず、選手たちは聴覚に障害があるため、声援が直接聞こえないことを理解しましょう。代わりに、手を振る、拍手をする、手話で応援するなど、視覚的な応援が効果的です。また、競技中は静かな環境が保たれていることも特徴です。スタートの合図や審判の判定などが視覚的に行われるため、観客も集中して観戦することができます。
デフリンピックでは、手話を使った応援が奨励されています。基本的な応援の手話として、「頑張れ」は両手を握って力強く振る動作で表現します。「すごい」は片手を頭の上で回転させます。「ありがとう」は片手を顔の前から前方へ動かします。これらの簡単な手話を覚えて応援することで、選手たちにより直接的に気持ちを伝えることができます。
デフリンピック観戦時のマナーとして、フラッシュ撮影は控えめにしてください。競技によっては視覚的な合図を使用するため、フラッシュが選手の集中を妨げる可能性があります。ゴミは必ず持ち帰りましょう。会場の美化に協力してください。指定された観戦エリアから出ないようにしましょう。特に自転車競技では、コースへの侵入は大変危険です。
デフリンピック観戦に必要な持ち物として、日焼け対策として帽子、日焼け止め、サングラスが必要です。11月とはいえ、屋外での観戦となるため、紫外線対策は重要です。防寒対策として、上着や膝掛けがあると良いでしょう。山間部にある会場は気温が下がりやすいです。飲み物と軽食も持参することをお勧めします。会場内に売店がありますが、混雑が予想されます。カメラやスマートフォンで、選手たちの活躍を記録しましょう。ただし、マナーを守った撮影を心がけてください。レジャーシートや折りたたみ椅子があると、長時間の観戦でも快適に過ごせます。
東京2025デフリンピックでは、様々な障害を持つ方々も観戦を楽しめるよう、アクセシビリティに配慮した取り組みが行われています。車いす使用者のための観戦スペースの設置、手話通訳や文字情報の提供、バリアフリー対応のトイレの設置など、誰もが快適に観戦できる環境づくりが進められています。
東京2025デフリンピック自転車競技の展望
東京2025デフリンピックは、日本で初めて開催されるデフリンピックとして、歴史的な意義を持つ大会です。聴覚障害者スポーツの普及促進、共生社会の実現、そして国際交流の促進など、多くの面でポジティブな影響をもたらすことが期待されています。特に自転車競技は、日本が得意とする競技の一つであり、メダル獲得への期待が高まっています。日本サイクルスポーツセンターという世界水準の施設で行われる大会は、選手たちにとっても観客にとっても、忘れられない経験となるでしょう。
東京2020オリンピック・パラリンピックの自転車競技会場として使用された日本サイクルスポーツセンターが、再びデフリンピックの舞台となることは、施設のレガシーを継承する意味でも重要です。大会後も、この施設は自転車競技の聖地として、多くのアスリートや自転車愛好家に利用され続けるでしょう。デフリンピックの開催は、施設の価値をさらに高めることになります。
東京2025デフリンピックの開催を契機に、日本における聴覚障害者スポーツへの関心が高まることが期待されています。大会を通じて、聴覚障害やろう文化について理解を深める人が増え、競技人口の拡大にもつながるでしょう。また、若い世代のろうアスリートにとって、自国で開催されるデフリンピックを観戦することは、大きなモチベーションとなります。将来のデフリンピアンを目指す子どもたちが増えることで、日本の聴覚障害者スポーツはさらに発展していくことでしょう。
東京2025デフリンピックは、事前申込み不要で無料で観戦できます。この機会を逃さず、ぜひ会場に足を運んでみてください。自転車競技が行われる日本サイクルスポーツセンターは、伊豆の自然に囲まれた美しい場所にあります。競技観戦だけでなく、周辺の観光や温泉も楽しむことができ、充実した一日を過ごせるでしょう。選手たちの真剣勝負を間近で見ることで、スポーツの素晴らしさを再認識し、聴覚障害者への理解も深まるはずです。ぜひ、この歴史的な大会を自分の目で見届けてください。


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