ドゥカティは2026年3月より、高性能ロードバイクを含む本格的な自転車ラインナップを展開します。この「ドゥカティ 2026 高性能バイシクル・プロジェクト」は、創業100周年を迎えるドゥカティが、イタリアの自転車製造企業Diamant S.r.l.との戦略的パートナーシップのもと、ロードバイク、グラベルバイク、e-MTBを含む包括的な製品群を発表する野心的な取り組みです。2025年12月に発表されたこの新戦略は、単なるブランド名の貸与ではなく、最先端のカーボン複合材料技術とプロレースで培われたエンジニアリングを融合させた、ドゥカティ史上最も本格的な自転車事業への参入となります。
ドゥカティの自転車プロジェクトは、ポルシェやロータスといった自動車メーカーが相次いで参入するハイエンド自転車市場において、モーターサイクルメーカーならではの二輪に対する深い知見を活かした独自のポジションを確立することを目指しています。ヴィンチェンツォ・ニバリやエリア・ヴィヴィアーニといったイタリア自転車界のレジェンドたちが開発に参画し、レースで勝てるポテンシャルを持つ本気の機材として開発が進められています。この記事では、ドゥカティの高性能バイシクル・プロジェクトの全貌について、技術的詳細から市場への影響まで詳しく解説します。

- ドゥカティとは?創業100周年を迎えるイタリアの名門バイクメーカー
- ドゥカティの自転車事業の歴史:Thok E-Bikesとの協業から始まった挑戦
- Diamant S.r.l.との戦略的パートナーシップ:新たなフェーズへの進化
- Cipolliniバイクとの技術的つながり:Made in Italyへのこだわり
- TCM(True Carbon Monocoque)テクノロジーとは:革新的なフレーム製造技術
- 高度な製造設備とプロセス管理:品質を支えるイタリアの職人技
- 開発体制とレジェンドたちの参画:プロジェクト・コンサルタントの役割
- ドゥカティ・スタイル・センターによるデザイン監修:美学とパフォーマンスの融合
- 製品ラインナップの予測:ロードバイク、グラベルバイク、e-MTBの展開
- 競合分析:ラグジュアリー自動車メーカーの自転車市場参入との違い
- 2026年3月のワールド・プレミアと今後の展望
- まとめ:ドゥカティの新たな100年への挑戦
ドゥカティとは?創業100周年を迎えるイタリアの名門バイクメーカー
ドゥカティ・モーター・ホールディングは、イタリアのボローニャ、ボルゴ・パニガーレに本拠を置くモーターサイクルメーカーです。1926年の創業以来、「スタイル(Style)」「洗練(Sophistication)」「パフォーマンス(Performance)」を企業理念として掲げ、世界中のライダーから熱狂的な支持を集めてきました。パニガーレV4に代表されるスーパーバイクは、MotoGPやワールドスーパーバイク選手権において数々の勝利を収め、レーシングDNAをブランドの核心に据えています。
2026年は、ドゥカティにとって創業から100年を迎える記念すべき節目の年となります。この歴史的なアニバーサリーイヤーに合わせて発表された高性能バイシクル・プロジェクトは、ドゥカティが次の100年に向けて「二輪の総合エンターテインメント企業」へと進化するための戦略的な一歩と位置づけられています。エンジンを搭載したモーターサイクルで培った技術と哲学を、人力で駆動する自転車の世界に展開することで、ドゥカティは新たな顧客層の開拓とブランド価値の拡張を図っています。
ドゥカティの自転車事業の歴史:Thok E-Bikesとの協業から始まった挑戦
ドゥカティの自転車市場への本格参入は、2018年のe-Bike分野への進出に端を発します。この際にパートナーとして選ばれたのは、イタリアのe-MTB専門メーカーであるThok E-Bikesでした。Thokは、ダウンヒルチャンピオンのステファノ・ミグリオリニと、元ドゥカティ・コルセのマネージャーであるリヴィオ・スッポの友情と共通のビジョンから生まれたブランドであり、ドゥカティのレーシングDNAを理解する最適なパートナーとして位置づけられていました。
「Ducati Powered by Thok」のプロジェクト名のもと、ドゥカティはMIG-RR、MIG-S、TK-01RR、そしてe-RoadのFutaといったモデルを市場に投入してきました。これらのモデルは、シマノ製のドライブユニット(Shimano Steps E8000やEP8)を搭載し、Thokの優れたジオメトリー設計とドゥカティのデザインを融合させたものでした。e-MTB市場において一定の評価を獲得したこれらのモデルは、ドゥカティが自転車事業の可能性を探る重要な足がかりとなりました。
しかしながら、Thokは主にe-MTBに特化したブランドであり、ドゥカティが目指す「総合的なハイパフォーマンス・サイクリング市場」への展開には限界がありました。2026年プロジェクトでは「ロードバイク」と「グラベルバイク」が含まれており、特にエンジンを持たない純粋な「マッスルバイク(人力自転車)」の展開も視野に入れています。これには、軽量カーボンフレームの高度な成形技術や、ワールドツアーレベルのロードレース機材に関するノウハウが不可欠です。
Diamant S.r.l.との戦略的パートナーシップ:新たなフェーズへの進化
2026年プロジェクトの核心となるのは、イタリアのヴェローナに本拠を置く自転車産業の有力コングロマリット「Gruppo Zecchetto(ゼッケット・グループ)」傘下の「Diamant S.r.l.(ディアマント社)」との戦略的パートナーシップです。この提携発表に際し、ドゥカティCEOのクラウディオ・ドメニカーリ氏は、これまでのThokの貢献に対して深い感謝の意を表しています。
Diamant S.r.l.は1978年に設立され、当初はサイクリングシューズの製造からスタートしました。その後、技術革新と買収を通じて事業を拡大し、現在はフェデリコ・ゼッケット氏によって率いられるGruppo Zecchettoの中核企業として、自転車のフレーム製造からシューズ、ウェアに至るまで、サイクリストが必要とする主要なギアを自社グループ内で完結して製造できる稀有な能力を有しています。
Gruppo Zecchettoは以下の3つの主要ブランドおよび部門を統括しています。まず「DMT(Cycling Footwear)」は、タデイ・ポガチャルやエリア・ヴィヴィアーニといった世界トップクラスの選手が愛用するシューズブランドであり、「3D Knit(立体ニット)」技術のパイオニアとして知られています。次に「Alè Cycling(Technical Apparel)」は、鮮やかなグラフィックと高い機能性を兼ね備えたサイクリングウェアブランドで、プロチームへの供給実績も豊富です。そして「Diamant Compositi(Carbon Manufacturing)」は、本プロジェクトの技術的核となるカーボンコンポーネントの製造部門であり、自転車のみならず、自動車、モータースポーツ、船舶、医療分野向けのカーボン部品も手掛ける高度な技術集団です。
Cipolliniバイクとの技術的つながり:Made in Italyへのこだわり
ドゥカティとの提携を理解する上で避けて通れないのが、Gruppo Zecchettoが展開する自社バイクブランド「Cipollini(チポッリーニ)」の存在です。伝説的なスプリンター、マリオ・チポッリーニの名を冠したこのブランドは、Diamant社が開発・製造を行っており、「イタリア国内での製造(Made in Italy)」と「モノコック構造へのこだわり」をアイデンティティとしています。
ドゥカティの新プロジェクトにおいても、Cipolliniバイクで培われた空力設計、高剛性フレームの製造ノウハウ、そしてレース現場からのフィードバックループが直接的に活用されることは確実です。ドゥカティのプレスリリースに登場する技術的キーワードや開発体制は、Cipolliniバイクのそれを彷彿とさせるものが多く、両ブランド間での技術移転(テクノロジー・トランスファー)がプロジェクトの基盤にあることが読み取れます。
TCM(True Carbon Monocoque)テクノロジーとは:革新的なフレーム製造技術
Diamant社の製造技術において最も特筆すべき点は、「TCM(True Carbon Monocoque)」と呼ばれるフレーム成形技術です。一般的なカーボンフレームの製造では、フロントトライアングル(前三角)とリアトライアングル(後三角)を別々に成形し、その後接着剤で接合する方法が主流となっています。しかし、Diamant Compositiが採用するTCM技術では、フレーム全体を単一の金型で一体成形します。
この製法には多くのメリットがあります。接合部分が存在しないため、応力が集中する脆弱なポイントを排除でき、長期間の使用における耐久性が向上します。また、接着剤や補強用の余分なカーボンシートを使用する必要がないため、軽量化が可能になります。さらに、カーボン繊維がフレーム全体を通して連続しているため、ライダーのパワーを推進力に変換する際のロスが少なく、極めて高い剛性と反応性を実現できます。
ドゥカティが求める「オートバイに匹敵するパフォーマンス」を自転車で実現するためには、この妥協のない製造プロセスが不可欠な要素となります。TCMテクノロジーによって製造されたフレームは、プロレーサーの爆発的なパワーにも応える高い剛性と、長距離ライドでも疲労を軽減する適度な振動吸収性を両立することが可能です。
高度な製造設備とプロセス管理:品質を支えるイタリアの職人技
Diamant Compositiは、カーボン成形の全工程を自社管理下で厳格にコントロールしています。原材料であるカーボン繊維(プリプレグ)は、品質劣化を防ぐために-18℃から-6℃に保たれた専用の冷蔵室で保管されており、樹脂の硬化プロセスが開始される前の最適な状態が維持されています。
金型製作においても、多くのメーカーが外部委託する中、Diamant社は自社で金型を設計・製作しています。これにより、設計変更への迅速な対応と、複雑なエアロダイナミクス形状の忠実な再現が可能になっています。温度と湿度が完全に制御されたクリーンルーム内では、熟練した職人が手作業でカーボンシートを金型に配置していきます。この工程の精度がフレームの性能を決定づけるため、職人の技術力が極めて重要視されています。
積層されたフレームは、オートクレーブ(加圧加熱炉)に入れられ、高温高圧下で硬化(キュアリング)されます。Diamant社では、約14時間に及ぶ長いサイクルで硬化を行うケースもあり、これによりボイド(気泡)の極めて少ない、高密度で均質なカーボン構造体が生成されます。硬化後のフレームは、5軸制御の切削加工機や擬人化ロボットを用いて、余分な樹脂のトリミングや穿孔加工が行われ、手作業では難しいミクロン単位の精度が保証されます。
フレームの塗装は、同じくGruppo Zecchetto傘下の「Sportek」社が担当しています。これにより、デザインの初期段階から塗装の厚みや重量を考慮に入れた設計が可能となり、最終製品の美観と性能のバランスが最適化されます。
開発体制とレジェンドたちの参画:プロジェクト・コンサルタントの役割
ドゥカティの2026年プロジェクトの真剣度を示す最大の証拠は、イタリア自転車界の至宝とも言えるレジェンドたちを、単なる広告塔(アンバサダー)としてではなく、開発プロセスの中枢に関わる「プロジェクト・コンサルタント」として招聘した点にあります。彼らの役割は、プロトタイプのテスト、ジオメトリーの決定、コンポーネントの選定など多岐にわたります。
リオデジャネイロオリンピックのオムニアム金メダリストであり、ジロ・デ・イタリアやツール・ド・フランスでのステージ優勝経験を持つエリア・ヴィヴィアーニは、現役引退後の新たな挑戦として、本プロジェクトの全体監修を行います。彼は長年、Gruppo ZecchettoのDMTシューズを愛用し、その開発にも深く関わってきました。スプリンターとしての爆発的なパワーを受け止めるフレーム剛性のチューニングや、トラック競技で培ったエアロダイナミクスの知見は、ドゥカティの新しいロードバイクに「速さ」という明確なキャラクターを与えるでしょう。
「メッシーナの鮫」の異名を持ち、ジロ・デ・イタリア、ツール・ド・フランス、ブエルタ・ア・エスパーニャのすべてを制覇した「トリプルクラウン」達成者であるヴィンチェンツォ・ニバリは、ロードバイク・レンジの開発に注力します。ニバリは特にダウンヒル(下り坂)での卓越したテクニックで知られており、彼のフィードバックは高速域でのハンドリング安定性、コーナリング時の接地感、そして長距離レースにおける快適性のバランス決定において決定的な役割を果たします。
ダウンヒル競技で複数のイタリアチャンピオンに輝いたロレンツォ・スーディングは、e-MTBおよびグラベル分野の開発をサポートします。e-MTBはモーターやバッテリーの重量により、通常のMTBとは異なるサスペンション設定や重心設計が求められます。スーディングの実戦経験は、重量のある車体を軽快に操るためのジオメトリー設計や、トラクション性能の最適化に活かされます。
ドゥカティ・スタイル・センターによるデザイン監修:美学とパフォーマンスの融合
新しい自転車ラインナップのデザインは、ドゥカティのすべてのモーターサイクルと同様に、同社のデザイン中枢である「Centro Stile Ducati(ドゥカティ・スタイル・センター)」が直接手掛けます。ドゥカティのデザイン哲学は、「Authentic(本物)」「Essential(本質的)」「Sporty(スポーティ)」「Sensual(官能的)」といったキーワードで定義されており、これらが自転車のデザインにも忠実に反映されることになります。
ドゥカティのデザインは単なる装飾ではなく、エンジニアリングと不可分な関係にあります。自転車においても、空力性能を追求したフレーム形状、ケーブル類を完全に内蔵したクリーンなコックピット、そしてモーターやバッテリーの存在を感じさせない統合的なデザインが期待されます。
特に注目すべきは、ドゥカティの特徴である「マスの集中化」と「筋肉質なライン」の表現です。トップチューブからシートステーにかけての流れるようなラインや、ボリューム感のあるBB周り、そして鋭角的なフォーク形状などは、ドゥカティのモーターサイクルとの視覚的な共通性を生み出し、一目で「ドゥカティ」と認識できるアイデンティティを確立するでしょう。
2026年はドゥカティにとって創業100周年のアニバーサリーイヤーであるため、新プロジェクトの第一弾モデルには、100周年記念ロゴや、ドゥカティの歴史的なレーシングカラーが採用される可能性が極めて高いです。1970年代のイモラ優勝車をオマージュしたシルバー&グレーや、象徴的なドゥカティ・レッドなどが候補として考えられます。
製品ラインナップの予測:ロードバイク、グラベルバイク、e-MTBの展開
ドゥカティの2026年プロジェクトでは、複数のカテゴリーにまたがる製品展開が予定されています。プレスリリースでは「High-Performance Bicycles」と明記されており、電動アシストのない純粋なロードバイクの展開が示唆されています。Diamant社が製造するCipollini「Ad.One」や「RB1K The One」がベンチマークとなると考えられます。
ロードバイクの予想されるスペックとしては、T1000グレードなどの超高弾性カーボンを使用したTCMフレーム、完全内装ケーブルルーティング、ディスクブレーキ専用設計、そしてタイヤクリアランスの拡大(30mm以上)などが挙げられます。ニバリのアドバイスにより、空力性能だけでなく、実戦での扱いやすさや振動吸収性にも配慮されたオールラウンドなレーシングバイクとなるでしょう。
急成長するグラベル市場に向けたモデルも投入される予定です。オンロードでの巡航性能とオフロードでの走破性のバランスが鍵となり、Diamant社のカーボン技術を活かした軽量でありながら耐衝撃性に優れたフレームが開発されるでしょう。バイクパッキング用のマウントや、ドロッパーシートポストへの対応など、アドベンチャー要素を取り入れつつも、ドゥカティらしい「速さ」を損なわない設計がなされると予測されます。
e-Bikeカテゴリーにおいては、搭載されるモーターユニットの選定が注目されます。これまでのThokとのモデルではシマノ製ユニットが主流でしたが、Diamant社(Cipollini)はe-Roadモデル「Flusso」において、スイスのMaxon社製「Bikedrive AIR」を採用しています。Maxonのユニットは、システム重量が約3.5kgと極めて軽量で、外観からはモーターの存在がほとんど分からないほどコンパクトです。
競合分析:ラグジュアリー自動車メーカーの自転車市場参入との違い
ドゥカティの動きは、世界のラグジュアリー自動車メーカーがこぞって自転車市場に参入しているトレンドと軌を一にしています。ポルシェはドイツのRotwildとの提携に加え、e-Bike駆動システムメーカーのFazuaや、コネクティビティ技術を持つGreyp Bikesを買収し、垂直統合を進めています。ポルシェのe-Bikeは1万ドルを超える価格帯で展開され、ドゥカティの直接的な競合となります。
ロータスは往年のオリンピックバイクの系譜を継ぐ「Type 136」を発表し、F1由来のエアロダイナミクスと超軽量モーター製ユニットを組み合わせ、2万ポンド(約400万円)クラスの超高級e-Roadを展開しています。アストンマーティンはJ.LaverackやStorckと提携し、ボルトが一本も見えない完全ビスポーク(注文生産)のチタン・カーボンハイブリッドバイクを展開し、究極の美学を追求しています。
これらの競合に対し、ドゥカティには「モーターサイクルメーカー」であるという決定的な差別化要因があります。自動車メーカーにとって自転車はあくまで「ブランド拡張」や「異業種参入」の側面が強いのに対し、ドゥカティにとって自転車は、物理法則や身体操作の感覚が共通する「二輪の延長線上」にあります。ニバリやヴィヴィアーニといった本物の自転車レーサーを開発の中枢に据え、Diamantという実績ある製造パートナーと組むことで、ドゥカティは「自動車ブランドのロゴを貼っただけの自転車」ではなく、「レースで勝てるポテンシャルを持つ本気の機材」を提供することができます。
2026年3月のワールド・プレミアと今後の展望
ドゥカティとDiamant S.r.l.による新プロジェクトは、2026年3月から順次そのベールを脱ぐ予定です。このタイミングは、ドゥカティ創業100周年の祝賀ムードが高まる時期と重なり、世界中の注目を集めることになります。ボローニャでの発表イベントや、ミサノ・サーキットで開催されるWorld Ducati Week 2026(2026年7月開催予定)において、新モデルの実車がファンにお披露目されることは間違いありません。
新モデルは、ドゥカティの正規ディーラーネットワークに加え、厳選された自転車専門店でも販売される予定です。これにより、既存のドゥカティオーナーだけでなく、純粋なサイクリスト層へのアプローチが可能になります。また、Diamant社の持つカスタムオーダーのノウハウを活かし、カラーオーダーやサイズフィッティングなどのプレミアムなサービスが提供される可能性もあります。
まとめ:ドゥカティの新たな100年への挑戦
ドゥカティの2026年高性能バイシクル・プロジェクトは、単なる製品ラインナップの追加ではありません。それは、Thokとの提携で得た知見を土台に、Diamant S.r.l.という強力な製造基盤と、イタリア自転車界のレジェンドたちの頭脳を融合させた、ドゥカティ史上最も野心的な「非内燃機関」プロジェクトです。
カーボン技術の粋を集めたフレーム、人間工学に基づいたアパレル、そしてドゥカティのデザイン哲学が三位一体となったこの新シリーズは、これからの100年におけるドゥカティのブランド価値を、サーキットの外側、ペダルを漕ぐ日常の風景の中にまで拡張する役割を担うことになるでしょう。2026年、ドゥカティはエンジン音のない世界でも、その情熱と速さを証明することになります。
ドゥカティファンにとっても、シリアスなサイクリストにとっても、この高性能バイシクル・プロジェクトは見逃せない展開となることでしょう。2026年3月の正式発表を楽しみに待ちたいところです。


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