ロードバイクで平均速度25km/hを維持するためには、ペダリングスキル、持久力、体幹の強化、そして適切なフォームを総合的に鍛える練習とトレーニングが必要です。継続的なトレーニングを行えば、3ヶ月程度で25km/h維持という目標を達成することは十分に可能です。本記事では、初心者が平均速度25km/hを安定して維持できるようになるための具体的な練習方法やトレーニングメニュー、体づくり、栄養管理まで、あらゆる角度から詳しく解説していきます。
ロードバイクを始めたばかりの方にとって、平均速度25km/hの維持は最初の大きな目標となります。この速度を達成することで、初心者から中級者へとステップアップする重要な通過点をクリアしたことになり、次の目標である30km/h巡航への道が開けます。しかし、いきなり25km/hを長時間維持することは容易ではなく、多くの初心者は10分程度しか維持できないのが現実です。だからこそ、正しい練習方法とトレーニングを知り、段階的にスキルを向上させていくことが重要なのです。

初心者の現状と25km/h達成までの目標設定
ロードバイク初心者の平均速度は、一般的に20km/hから25km/h程度とされています。しかし、この速度を維持できるのは10分程度というケースがほとんどです。これは持久力や筋力が十分に備わっていないことが主な原因となっています。
ロードバイクで速度を出すほど空気抵抗が増加し、その抵抗に打ち勝つためにはより大きな持久力と筋力が求められます。初心者の多くはこれらの能力が十分に発達していないため、高速走行を長時間維持することが困難なのです。
ロードバイクのレベル別速度目安
ロードバイクの速度レベルについて、わかりやすく表にまとめました。
| レベル | 巡航速度 | 平均速度(休憩込み) |
|---|---|---|
| 初心者 | 20〜25km/h | 18〜23km/h |
| 中級者 | 25〜30km/h | 23〜28km/h |
| 上級者 | 30〜35km/h | 28〜33km/h |
| アスリート | 35km/h以上 | — |
この表からわかるように、25km/h巡航を達成することは初心者から中級者へステップアップするための重要な指標となります。
25km/h達成までの期間と具体的な成長事例
25km/hを安定して維持できるようになるまでの期間は、個人差があるものの、継続的なトレーニングを行えば3ヶ月程度で達成可能です。実際に、最初は平均時速18km/hだった方が、3ヶ月間のトレーニングで平均時速24km/hに到達したという報告も多くあります。
2日に1回のロードバイク走行と、自宅でのローラー台を使った1時間程度のトレーニングを継続することで、3ヶ月後には平均速度が約5km/h向上するという事例もあります。このように、正しい方法で継続的に練習すれば、着実に成長を実感できるのがロードバイクの魅力です。
ペダリングスキルを向上させるトレーニング方法
ロードバイクで効率よく速度を出すためには、適切なケイデンス(1分間あたりのペダル回転数)を維持することが極めて重要です。ケイデンスとは、ペダルを1分間に何回転させるかを示す数値のことです。
ケイデンスの目標値と練習方法
トレーニングを行っていない一般的なサイクリストは、おおよそ毎分70回転程度で走行していることが多いです。しかし、25km/hを目指すのであれば、毎分90回転を10分間維持できることを当面の目標とすると良いでしょう。一般的なサイクリストにとって最適なケイデンスは80回転から90回転程度とされています。
これ以上回転数を上げると、腰が跳ねたりペダリング動作が乱れたりする可能性があるため、自分に合った回転数を見つけることが大切です。
効率的なペダリング技術の習得
効率的なペダリングとは、ペダルの回転中に常にパワーがかかった状態を維持することです。一般的に「12時から3時の位置で踏む」と言われることが多いですが、実際には1時半から7時半の位置で常にパワーがかかった状態にすることで、より効率よく自転車が進みます。
このペダリング技術を習得するには、ビンディングペダルを使用して片足ずつ練習する方法が効果的です。片足でスムーズに回せるようになれば、両足でのペダリング効率も大幅に向上します。
体の中心でペダルを踏む重要性
バイクの中心に乗ることで、自然とペダルに体重を乗せることができ、楽に大きな力を出すことが可能になります。サドルにどっかりと荷重がかかったり、ハンドル荷重になったりすると、ペダルにうまく体重が乗らなくなってしまいます。正しいポジションでペダリングすることで、無駄な力を使わずに効率的に推進力を得ることができるのです。
持久力と心肺機能を強化する練習メニュー
25km/hを長時間維持するためには、持久力と心肺機能の強化が不可欠です。ここでは、効果的なトレーニング方法を詳しく解説します。
LSDトレーニングで基礎持久力を養う
LSD(Long Slow Distance)とは、文字通り「ゆっくり長い距離を走る」という持久力向上のための基本トレーニングです。シンプルな方法ですが、その効果は非常に大きいとされています。
LSDトレーニングの効果としては、ミトコンドリア(筋肉内で酸素をエネルギーに変換する細胞)の増殖、毛細血管の増加、脂肪燃焼効率の向上などが挙げられます。具体的には、最大心拍数の60%から70%程度(だいたい125bpm前後)を維持しながら、2時間以上走ることを目標とします。
LSDの効果を最大化するためには、できる限り平坦な地形を選んで走ることが望ましいです。アップダウンが多い地形では心拍が激しく上下してしまい、LSD効果が減衰してしまうためです。
心拍ゾーンを活用した効果的なトレーニング
心拍ゾーンとは、個人の最大心拍数を基に運動強度を設定するための指標です。最大心拍数は一般的に「220マイナス年齢」で算出されますが、より正確な値を求めるならばローラー台でのテストや専門機関での測定が推奨されます。
心拍ゾーンの区分について説明します。ゾーン1は最大心拍数の60%から70%で、基礎的な有酸素運動に適したゾーンであり、回復走や軽いウォームアップに使用します。ゾーン2は最大心拍数の70%から80%で、持久力強化と脂肪燃焼を促すゾーンであり、LSDトレーニングで主に使用します。ゾーン3は最大心拍数の80%から90%で、高強度トレーニングのゾーンであり、テンポ走やインターバルトレーニングで使用します。
持久力を効果的に向上させるには、ゾーン2からゾーン3での長時間トレーニングが効果的です。
ロングライドで実践的な持久力を身につける
ロードバイクでの持久力を身につける最も効果的な方法は、ロングライドです。最初はマイペースで2時間以上走るだけでも持久力は向上します。ロングライドでは、持久力の向上だけでなく、ペダリングスキルの改善やエアロフォームの習得にも効果があります。長時間のライドで自然とフォームが安定し、効率的な走り方が身につくのです。
インターバルトレーニングでスピードを高める
インターバルトレーニングとは、高強度の運動と低強度の回復を交互に繰り返すトレーニング方法です。このトレーニングは、高速で長時間走るために必要なスタミナとスピードを同時に向上させるのに非常に効果的です。
基本的なインターバルメニュー
基本的なインターバルメニューとしては、全力で1分半から2分間ペダルを回した後、5分間の軽いペダリングで回復するというセットを数回繰り返す方法があります。また、8分間の高強度走行(ゾーン4)と4分間の回復(ゾーン2)を交互に4セットから6セット繰り返すというメニューも効果的です。週1回程度で十分な効果が得られます。
タイムトライアル方式の練習
安全が確保できる平地で10分程度走り続けられるマイコースを設定し、毎回タイムを測定して平均スピードを指標にメニューを組み立てる方法があります。例えば、現在の10分タイムトライアルが時速25km/hであれば、時間を5分に縮めて平均時速27km/hを目標にして走ります。これができるようになったら、次は時速27km/hで10分を目標に設定するというように、段階的にステップアップしていくことが大切です。
VO2maxインターバルでさらなる向上を目指す
VO2max(最大酸素摂取量)を向上させるためのインターバルトレーニングは、FTP向上に非常に効果的です。一般的なアマチュアサイクリストの場合、週に1回から2回のVO2maxインターバルを他の日のトレーニングと組み合わせるのが効果的です。強度の高いセッションは週2回までに抑え、それ以外の日はゾーン2の持久走や回復走に充てることが推奨されます。
FTP(機能的閾値パワー)の向上トレーニング
FTPとは「Functional Threshold Power」の略で、日本語では「機能的作業閾値パワー」と訳されます。これは、サイクリストが1時間持続できる最大の平均パワー(ワット)を指します。FTPは単なる体力の目安ではなく、トレーニングの強度を設定したり、自分のレベルを客観的に把握したりするために非常に重要な指標となります。
FTP向上で得られる効果
FTPを高めることで、ヒルクライム能力の向上が期待できます。FTPが高いほど、上り坂でのパワーを長時間維持でき、より速く、楽に登れるようになります。また、平坦での巡航速度の維持にも効果があり、長時間のライドでも高いパワーを維持できるため、集団走行や単独での巡航速度が向上します。
FTP向上のための具体的なトレーニング
FTPを向上させるためには、長期的な視点でトレーニングに取り組む必要があります。1週間から2週間で効果が出るものではなく、継続的な努力が必要です。初心者向けのインターバルトレーニングとしては、5分間の中強度走行後、5分間のリカバリーを行い、これを3セットから始めて徐々にセット数を増やしていく方法があります。
また、Zwiftなどのバーチャルサイクリングプラットフォームを活用したトレーニングも効果的です。室内トレーニングを楽しく、効果的に行うことができ、FTP向上に大きな効果を発揮します。
ローラー台を活用した室内トレーニングメニュー
ローラー台には主に固定ローラーと三本ローラーの2種類があります。固定ローラーは、後輪を固定して負荷をかけるタイプで、安定性が高く初心者でも使いやすいです。最近ではスマートトレーナーと呼ばれるタイプが人気で、Zwiftなどのアプリケーションと連携して仮想空間でのトレーニングが可能です。
三本ローラーは、前後のローラーの上でバランスを取りながら走行するタイプで、ペダリングスキルの向上に非常に効果的です。実際に、三本ローラーを使い始めてから時速30km以上で巡航できるようになったという報告もあります。
時間別ローラー台トレーニングメニュー
ローラー台を使った効果的なトレーニングメニューを紹介します。
| メニュー | 内容 |
|---|---|
| 20分メニュー(初心者向け) | ウォームアップ5分→メイン10分(120rpm・負荷軽め)→クーリングダウン5分 |
| 30分メニュー | アップ5分→メイン20分(95rpm)で「3分30秒ややハード+30秒ハード×5本」 |
| 40分メニュー | アップ5分→4分ややハード120rpm+1分イージー×2本→4分ハード95rpm+1分イージー×2本→4分ハード85rpm(重いギヤで登坂イメージ)1分イージー×2本→ダウン5分 |
回転数ベースのメニュー
「80回転から100回転から120回転/分」「90回転から110回転から130回転/分」「100回転から120回転から140回転/分」と徐々に回転数を上げていく3本のメニューを1セットとして、合計2セット行う方法も効果的です。どんなに軽いギヤでも130回転から140回転まで回すと、350W程度まで上がることがあり、かなり良いトレーニングになります。
週間スケジュールの組み方
平日のトレーニングは、仕事前または仕事後に室内トレーニングを行うことが現実的です。特に三本ローラーを活用することで、負荷をかけすぎずにスキル習得につながるトレーニングが可能です。週に1回はVO2maxインターバルメニューを取り入れると、刺激を入れることができ効果的です。
体幹トレーニングと筋力強化の重要性
ロードバイクは長時間同じ姿勢で乗ることが多いため、体幹が強くないと姿勢が崩れてしまいます。体幹とは手足を除いた首から下の部分のことで、胸や背中、肩・股関節、お腹周りまでの筋肉のことを指します。体幹が安定していることで、ペダリング時にブレが少なくなり、力を効率的にペダルに伝えることが可能になります。
体幹を鍛えることで得られるメリット
体幹を鍛えることで、ペダルをこぐ力が強くなります。体幹が安定していないと体もぶれてしまい、ペダルをこいでも力がきちんと伝わりません。体幹を強化すれば体が安定するので、足やお尻の力がしっかりペダルに伝わるようになります。
また、走行の安定性も向上します。体幹を鍛えることで体が安定し、ハンドサインや後方確認のときに左右にブレることが少なくなります。ふらつくことも減り、スムーズに安全に走行できるようになります。
おすすめの体幹トレーニングメニュー
プランクは体幹トレーニングの基本であり、ライドのレベルに関係なくおすすめです。肘を90度に曲げた状態で床につき、足は揃えてつま先を床につけ、肩から足首までが一直線になるように浮かせます。目安は1分キープを3セットです。
サイドプランクは横向きになり、肘で体を支えながら腰を浮かせるトレーニングです。左右それぞれ60秒を3セット行います。
下半身の筋力トレーニング
スクワットは下半身を中心に鍛えるエクササイズであり、ロードバイクで長時間ペダリングをするためには欠かせません。大腿四頭筋やハムストリングスなどの脚の筋肉を重点的に鍛えることができます。4セット×8回から12回が目安です。
ブルガリアンスクワットは片足ずつ行うスクワットで、片足ペダリングの動作に近く、バランス向上にも効果的です。3セット×10回(片足ずつ)を目安に行います。両手を上に挙げて腰を落とすと、より自転車向きに鍛えることができます。
トレーニングの頻度と順序
初心者は週2回から3回の頻度で行うことが推奨されます。毎日行うと筋肉が疲労し、逆に効果が下がる場合があるため、休息日を設けながら取り組むのが理想的です。トレーニングの順番は、大きな筋肉(下半身)から体幹、上半身の順番で行います。
空気抵抗を減らすフォームとポジションの最適化
空気抵抗は速度の二乗に比例して大きくなります。時速40km/hで走った場合、全抵抗のうち約90%が空気抵抗となります。20km/h程度の速度でも空気抵抗は大きな割合を占めており、速度を上げるほどその影響は顕著になります。平地で冬の木枯らし(風速8m)を受けて走ることは、傾斜6%の上り坂を登る抵抗とほぼ同じパワーを必要とするほどです。
ポジション別の空気抵抗とパワーの違い
40km/hでの室内トラック測定では、各ポジションで以下のようなパワー差が生じることがわかっています。
| ポジション | 必要パワー |
|---|---|
| ブラケットポジション | 353W |
| 下ハンポジション | 311W |
| フラット部ポジション | 356W |
| DHバーポジション | 266W |
下ハンドルを腕を曲げて持つと、ブラケットポジションの92%(8%の空気抵抗削減効果)の空気抵抗に抑えることができます。ただし、無理に下ハンを握るよりも、ブラケットでしっかりと上半身をかがめたほうが空気抵抗が少ないという結果もあります。自分に合ったポジションを見つけることが重要です。
エアロフォームの重要ポイント
上体の高さだけでなく、腕の位置も非常に重要です。上体はできるだけ低姿勢で、肘を内側に絞るようにすることで空気抵抗を減らせます。科学的研究によると、サイクリストの上腕の空気抵抗は体の他の部分の前面面積の空気抵抗とほぼ同じであることが証明されています。腕を極力前方に伸ばすことで、上腕の断面が円(乱流が起きやすい)から楕円(乱流が起きにくい)に変わり、空気抵抗を削減できます。
25km/h以上を維持するためのフォームのコツ
25km/h以上の巡航を維持するためには、脚力だけではなくフォームやポジションの最適化が不可欠です。頭の位置を下げて空気抵抗を減らすこと、骨盤を前傾させペダルに体重を乗せること、ハンドルには適度に体重をかけ安定させること、ハンドルの高さやサドルの位置を適切に調整することが重要なポイントとなります。
エアロポジションを維持するための体づくり
エアロポジションを長時間キープするには、腹筋群(腹直筋、腹斜筋、腹横筋)と背筋群(脊柱起立筋、多裂筋)が重要な役割を果たします。これらの筋肉が弱いと、上体が安定せず、長時間ポジションを維持するのが困難になります。エアロフォームを作るためには、体幹や肩甲骨周り、胸郭の柔軟性も鍵になります。姿勢を楽にキープするためには、腹横筋や腸腰筋などのインナーマッスルが効いていることが重要です。
ウェアによる空気抵抗の違い
ウェアの違いも空気抵抗に大きく影響します。ブラケットポジションでの測定では、レーパンとジャージの組み合わせで347W、Tシャツとハーフパンツで380W、ウインドブレーカーで371Wという結果が出ています。つまり、タイトなサイクルジャージを着用することで、約10%近いパワー削減効果が得られるのです。
ロードバイクにおける栄養管理と補給の基礎知識
ロードバイクは1時間に数百キロカロリーという単位でエネルギーを消費するスポーツです。50kmから100kmを超えるようなサイクリングでは、ハーフマラソンを走るのに匹敵するくらいのカロリーを消費します。1時間に500kcal消費すれば、100kmを4時間で走ると2,000kcalと、成人男性1日分のカロリー以上が必要になる計算となります。
パフォーマンス維持に重要な栄養素
ロードバイクでのパフォーマンスを維持するために重要な栄養素について説明します。糖質は体全体や脳の活動のエネルギー源としてすぐに使われるため、長時間自転車をこぐ場合には絶対に欠かせません。アミノ酸は運動で使った筋肉のダメージを回復したり、疲労をためこみにくくする働きがあります。BCAAは運動前に摂取すると、持久力を高めたり集中力を維持できる効果があります。ミネラルは特に夏場や長時間走るとき、汗と一緒に体外へ出てしまうため、意識して補給しないと足がつったりパフォーマンスが落ちたりしやすくなります。
補給のタイミングと適切な量
100kmの長い距離を自転車で走るときには、1時間ごとに100kcalから200kcal程度を目安に、こまめに補給することが大切です。一般的な目安として「1時間に40gから60gの炭水化物」が推奨されています。これはエナジージェルで2本から3本分、羊羹やバナナであれば2個程度に相当します。
水分補給の重要性
長距離サイクリングのための適切な水分補給は、血液量を維持し、熱ストレスを軽減し、電解質の不均衡による影響を回避することにより、パフォーマンスを向上させます。水分を0.15mlから0.20ml/kg/分の割合で摂取すると、パフォーマンスが向上する可能性があることが研究で示唆されています。
ハンガーノックを防ぐための対策
ハンガーノックとは、サイクリング中にエネルギー不足が原因で突然の極度の疲労やめまいを引き起こす現象です。これを防ぐためには、定期的に補給食を摂取し、糖質を補うことが重要です。「お腹が空いた」と感じる前に補給することが基本です。空腹を感じてからでは遅い場合が多いのです。
回復とオーバートレーニング防止の重要性
トレーニングで強くなるためには、適切な休息が不可欠です。トレーニング中に筋肉は微細な損傷を受け、休息中にその損傷が修復されることで、より強い筋肉が構築されます。必ず1ヶ月に1回はまとまった休息期間(3日から1週間)を設けるようにしましょう。この期間は負荷をかけず、回復に専念することが重要です。
オーバートレーニングのサインを見逃さない
慢性的な疲労感、パフォーマンスの低下、睡眠の質の低下、食欲不振、モチベーションの低下、怪我のリスク増加といった症状が現れたら、オーバートレーニングの可能性があります。これらの症状が現れたら、トレーニング量を減らすか、完全に休息を取ることが必要です。
効果的な回復のためのポイント
効果的な回復のためには、7時間から9時間の質の高い睡眠を確保することが大切です。適切な栄養摂取として、特にタンパク質と炭水化物をバランスよく摂取します。アクティブリカバリーとして、軽い運動(ゆっくりとしたサイクリングやウォーキング)で血流を促進することも効果的です。ストレッチで柔軟性を維持し、筋肉の緊張をほぐすことも忘れずに行いましょう。
継続のコツとモチベーション維持の方法
トレーニングにおいて最も重要なのは継続です。1回1回の練習を大事にし、継続して取り組むことで効果が現れます。どんなに優れたトレーニングメニューでも、継続できなければ効果は得られません。
トレーニングを始める場合、いきなり強度を上げると怪我のリスクが高まる上に、よほどの精神力がないと継続することも難しくなります。トレーニング開始から1ヶ月程度は、量と強度のうち、量を増やす方向に専念することが推奨されます。
トレーニング記録で成長を可視化する
トレーニングの記録をつけることで、自分の成長を可視化できます。サイクルコンピューターやスマートフォンアプリを活用して、走行距離、平均速度、心拍数などを記録することで、モチベーションの維持につながります。
効果的な目標設定のコツ
大きな目標(例:平均速度30km/h達成)を設定しつつ、そこに至るまでの小さな目標(例:まずは25km/hを10分維持)を設定することで、達成感を得ながらステップアップできます。目標は具体的で測定可能なものにすることが重要です。「もっと速く走りたい」ではなく、「3ヶ月後に平均速度25km/hを1時間維持する」のような具体的な目標を設定しましょう。
初心者向け3ヶ月トレーニングプランの具体例
25km/h達成を目指す初心者向けの3ヶ月プランを紹介します。
1ヶ月目:基礎体力づくりの期間
1ヶ月目は週2回から3回のライドを行い、各回1時間から2時間を目安にします。心拍ゾーン2でのLSDを中心に行い、ケイデンス80回転から90回転を意識します。体幹トレーニングを週2回取り入れることで、基礎的な体づくりを行います。
2ヶ月目:持久力とスキルの向上期間
2ヶ月目は週3回から4回のライドに増やします。LSDに加えて週1回のテンポ走を追加し、ローラー台での回転数トレーニングを導入します。筋力トレーニングも週2回継続することで、より高いレベルを目指す土台を作ります。
3ヶ月目:スピードの向上期間
3ヶ月目も週3回から4回のライドを継続し、週1回のインターバルトレーニングを追加します。タイムトライアル形式の練習を月2回取り入れ、フォームの改善に集中することで、25km/h維持の達成を目指します。
ステップアップの具体的な順序
25km/hを目指すための具体的なステップとしては、まず50km以上のライドを走れるようにロードバイクに乗って体力をつけます。次に平坦路で1時間程度、時速20km/hを維持して走ってみます。その後、前傾姿勢とケイデンス(75回転から90回転)を意識して1時間のライドで巡航します。最後に徐々に速度を上げていき、25km/h維持を目指すという順序で進めることが効果的です。
練習環境とコース選びのポイント
初めてロードバイクで練習する際は、安全な環境を選ぶことが重要です。車も人も少ない平坦な場所で練習することで、怪我のリスクを減らしながらスキルを向上させることができます。事前にルートを調査し、交通量の少ない道やサイクリングロードなど安全なコースを選ぶことが大切です。近年は自転車活用推進法の施行を受けて、全国各地でサイクリングルートが策定・公開されています。これらの既存コースを活用することをおすすめします。
初心者向けの距離と高低差の目安
初心者がコースを選ぶ際の距離の目安としては、片道10km程度から始めることが推奨されます。10km程度であれば、都市部でも30分から1時間程度で走破できます。サイクリングイベントに初めて参加する場合は、50km以下の距離から始め、普段の練習距離の1.5倍程度を上限として考えると良いでしょう。高低差(獲得標高)については、初心者は500m以下のコースを選ぶことが望ましいです。
練習に適したサイクリングロードの活用
東京周辺では、国営昭和記念公園がおすすめです。総延長14kmのサイクリング専用コースが整備されており、歩行者が多い休日でも安心してサイクリングを楽しむことができます。このような専用コースを活用することで、交通を気にせずペダリングやフォームに集中した練習が可能となります。
まとめ:25km/h達成への道のり
ロードバイクで平均速度25km/hを維持するためには、単に脚力だけでなく、総合的なアプローチが必要です。ペダリングスキル、持久力と心肺機能、筋力、フォームとポジション、栄養管理、そして適切な休息と回復、これらすべてのバランスが取れてこそ、安定した高速巡航が可能になります。
焦らず、継続的にトレーニングを積み重ねることで、3ヶ月程度で25km/hの壁を突破することは十分に可能です。そして、この速度を達成した先には、30km/h、35km/hというさらなる目標が待っています。
まずは今日から、できることから始めてみることが大切です。ローラー台でのトレーニング、体幹トレーニング、週末のロングライド、どれか一つでも始めれば、確実に成長への一歩を踏み出すことができます。ロードバイクの魅力は、努力した分だけ成長を実感できることにあります。25km/hという目標を達成したときの喜びは、きっと忘れられないものになるでしょう。


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