WINSPACE SLC3 DURA-ACE 完成車は、中国のカーボンバイクメーカーWINSPACEが開発した超軽量オールラウンドロードバイクのフラッグシップモデルです。フレーム重量わずか699グラムという驚異的な軽さに、シマノの最高峰コンポーネントDURA-ACE R9270 Di2を組み合わせた完成車は、2025年日本バイシクルオブザイヤーでグランプリを受賞し、その性能の高さが公式に認められました。価格は標準価格990,000円、キャンペーン価格898,000円からとなっており、同等の性能を持つ他ブランドのフラッグシップモデルと比較しても競争力のある価格設定です。軽量性だけでなく、エアロダイナミクス、剛性、ハンドリング性能のすべてにおいてバランスが取れており、登坂から平地での高速巡航、下りでの安定性まで、あらゆるシーンで高いパフォーマンスを発揮するオールラウンダーとして、多くのサイクリストから注目を集めています。

WINSPACE SLC3とは何か
WINSPACE SLC3は、WINSPACEが渾身の力を込めて開発したオールラウンドロードバイクです。前モデルであるSLC2.0から大幅な進化を遂げており、単なる軽量クライミングフレームという位置づけを超えて、エアロダイナミクスにも優れた真のオールラウンダーとして生まれ変わりました。フレーム重量はMサイズ未塗装で699グラムと、前世代から80グラムもの軽量化を実現しており、この驚異的な軽量化は航空宇宙グレードの素材を使用することで達成されました。
フレームには東レのカーボンファイバーT1100、T1000、M45、M65が採用されています。これらは自転車業界でも最高級とされるカーボン素材であり、主要部位での剛性を大幅に向上させながら、時代を超越したクラシックなスタイルを維持しています。東レ製の高品質カーボンを使用していることは、品質への信頼性を高める重要な要素となっており、高弾性カーボン繊維であるT1100やT1000を適材適所に使用する技術力は、WINSPACEの長年の研究開発の成果といえます。
SLC3の技術的な特徴として特筆すべきは、その重量剛性比の優秀さです。S-WORKS TARMAC SL8を凌ぐとも評価されるこの重量剛性比は、699グラムという超軽量フレームでありながら、必要な剛性を確保していることを示しています。TARMAC SL8はスペシャライズドのフラッグシップモデルであり、世界最高峰のロードバイクの一つとされていますが、SLC3がこれに匹敵する、あるいは上回る性能を持つことは、その技術レベルの高さを証明しています。
DURA-ACE Di2完成車の仕様詳細
WINSPACE SLC3 DURA-ACE 完成車の仕様について詳しく見ていきます。この完成車には、世界クラスの制動性能と電動変速による瞬時のギアチェンジを実現するシマノDURA-ACE R9270 Di2グループセットが搭載されています。DURA-ACEは、シマノが誇る最高峰のコンポーネントであり、プロのレースシーンでも広く使用されている信頼性の高い製品です。
フレームセットには、WINSPACE SLC3フレーム、フォーク、シートポストが含まれています。実測値の例として、フレーム重量はフロント・リアハンガー込みで740グラム、フォークは未カット状態で410グラム、シートポストは未カット状態で159グラムとなっています。これらの数値からも、いかにこのバイクが軽量であるかがお分かりいただけるでしょう。
ハンドルとステムにはWINSPACE ZERO SL一体型ハンドルが採用されています。一体型ハンドルは、エアロダイナミクスと剛性を両立させる設計であり、ステムとハンドルが一体化することでケーブルの内装化が容易になり、空気抵抗を低減するとともに、美しい外観を実現しています。
ホイールには通常Lun HYPER 3が組み合わされますが、カスタマイズオプションによって他のホイールセットを選択することも可能です。Lun HYPER 3は、WINSPACEが独自に開発した高性能ホイールセットであり、SLC3の性能を最大限に引き出すために設計されています。
フレームスペックの詳細
WINSPACE SLC3のフレームスペックについて、より詳細に解説します。ヘッドチューブは1-1/2インチ×1-1/2インチのFSA ACRシステムを採用しています。このシステムにより、ケーブル類をフレーム内部にすっきりと収納することが可能となり、エアロダイナミクスの向上と美しい外観を両立しています。
ボトムブラケットはBB86規格を採用しており、現代のロードバイクでは標準的な規格となっています。シートポストは27.2ミリメートル径を採用しているため、カスタムの幅も広く、車体にオリジナリティーを出すことができます。市販されている多くのシートポストが使用可能なため、好みや用途に応じた選択が可能です。
ブレーキはフラットマウントディスクブレーキ仕様となっています。ディスクブレーキは、悪天候時でも安定した制動力を発揮し、リムブレーキと比較してホイールの選択肢が広がるというメリットがあります。DURA-ACE R9270の油圧ディスクブレーキは、軽いレバータッチで強力な制動力を得られ、長時間のライドでも手の疲労を軽減します。
ディレイラールーティングは、機械式、Di2、Campy EPS、SRAM eTAPと、主要なグループセットすべてに対応しています。これは将来的なアップグレードやグループセット変更にも柔軟に対応できることを意味しており、長期的な使用を考慮した設計といえます。
最大タイヤクリアランスは32Cまで対応しています。これにより、レース用の25Cから、ロングライドやグラベル走行に適した太めの30Cや32Cまで、幅広いタイヤを装着することが可能です。用途に応じてタイヤを選択できる自由度の高さは、オールラウンドバイクとしての価値をさらに高めています。
ホイールアクスルは、フロント100ミリメートル、リア142ミリメートルの12ミリスルーアクスル仕様となっています。スルーアクスルは、クイックリリースと比較して剛性が高く、ホイールの着脱を繰り返してもポジションがずれにくいというメリットがあります。
サイズ展開は、XS(460ミリメートル)、S(480ミリメートル)、M(500ミリメートル)、L(530ミリメートル)、XL(550ミリメートル)の5サイズが用意されており、幅広い体格のライダーに対応しています。自分に合ったサイズを選ぶことは、快適なライディングと最適なパフォーマンスを得るために非常に重要です。
価格とラインナップ
WINSPACE SLC3 DURA-ACE 完成車の価格は、標準価格990,000円、キャンペーン価格898,000円からとなっています。この価格には、フレームセット、DURA-ACE R9270 Di2グループセット、WINSPACE ZERO SL一体型ハンドル、Lun HYPER 3ホイールなど、走り出すために必要なパーツがすべて含まれています。
完成車のカスタマイズオプションも充実しています。バー・ステムのサイズ、カセット、クランク長などは注文時にカスタマイズ可能で、ライダーの体格やライディングスタイルに合わせた細かな調整ができます。これにより、購入後に別途パーツを交換する必要がなく、最初から自分にぴったりの仕様で乗り始めることができます。
SLC3シリーズには、DURA-ACE完成車以外にも複数のグレードが用意されています。ULTEGRA Di2完成車は、DURA-ACEよりも手頃な価格で電動変速の恩恵を受けられる選択肢です。実測重量6.77キログラムの試乗車の例からも、十分に軽量であることがわかります。105 Di2完成車は、さらに価格を抑えたエントリーグレードの電動変速モデルで、実測7.2キログラムという重量ながら、Lun HYPERホイールが装着されるなど、コストパフォーマンスに優れています。
フレームセットのみの販売も行われており、価格は368,000円となっています。既にコンポーネントやホイールを所有している方や、完全にカスタムビルドしたい方に適した選択肢です。これらの選択肢により、予算やニーズに応じて最適な仕様を選ぶことができます。
ライディングインプレッション
実際にWINSPACE SLC3に乗ったユーザーからは、非常に高い評価が寄せられています。500キロメートル、1000キロメートルと走行したユーザーのインプレッションによると、SLC3は期待を上回る性能を発揮したとのことです。
重量と剛性のバランスについては、「極めて軽量で高剛性」という評価が得られています。699グラムという超軽量フレームでありながら、踏み込んだときのレスポンスが非常に良く、パワーがダイレクトに推進力に変換される感覚を味わえます。この高い剛性は、特にスプリントやヒルクライムのアタック時に真価を発揮します。
スピードとハンドリング性能に関しては、「初速から中速域への移行が気持ちよく、軽量でありながら高速性能に優れている」という印象が報告されています。これは軽量バイクとしては予想外の特性で、多くのライダーを驚かせています。従来の軽量バイクは、軽さを追求するあまり高速域での安定性が犠牲になることがありましたが、SLC3はエアロダイナミクスの向上により、高速域でも優れた走行性能を発揮します。
登りだけでなく平地での走行性能も優れており、「登りがなくても非常に良く走るバイクで、登りだけに使うのはもったいない」という評価があります。これは、SLC3が単なるクライミングバイクではなく、真のオールラウンダーであることを示しています。
下りでの安定性も高く評価されています。軽量バイクでありながら高速域での安定性が高く、下りでも不安を感じないハンドリング性能を持っているとされています。フレームの剛性バランスが適切に設計されていることで、コーナリング時の安心感が高く、積極的に攻めることができます。
乗り心地に関しては、カーボンフレームの特性を活かした適度な振動吸収性があり、長距離ライドでも疲労が少ないという報告があります。レースだけでなく、ロングライドやツーリングにも適したバイクといえます。
Y’s Road仙台泉店のスタッフインプレッションでは、「驚きの推進力と優れた重量剛性比を持つ超軽量オールラウンドバイク」と評されています。推進力の高さは、ペダリングパワーが効率よく推進力に変換されることを意味しており、エネルギー効率の良さを示しています。
広島店のスタッフが半年間使用したインプレッションでは、長期使用においても性能の劣化が見られず、耐久性も十分であることが確認されています。全体的なパフォーマンスのバランスが良く、不均衡さがないことが評価されています。
Lun HYPER 3ホイールの性能
WINSPACE SLC3 DURA-ACE 完成車に標準装備されるLun HYPER 3ホイールは、WINSPACEが独自に開発した高性能ホイールセットです。このホイールは、SLC3の性能を最大限に引き出すために設計されており、軽量性とエアロダイナミクスを高いレベルで両立しています。
重量と構造の特徴として、Lun HYPER 3 D33は前後セットで1276グラムという軽量性を実現しています。リムハイトは35ミリメートルとなっており、軽量性とエアロダイナミクスのバランスを取った設計です。50ミリメートルリムハイトのバージョンも用意されており、用途や好みに応じて選択することができます。
スポークにはフルカーボンスポークが採用されています。従来のSapim CX-Rayスポークと比較して、重量は約55パーセント程度の2.6グラム毎本という超軽量仕様です。エアロなブレード形状を採用することで、空気抵抗の低減にも貢献しています。
パフォーマンス面では、登坂時の加速性能がピカイチと評価されています。D33のリムハイトでもエアロ設計が施されているため、中速域においても軽快な走行が可能です。多くのユーザーから「高速域がここまで伸びるとは思わなかった」という驚きの声が上がっており、HYPER 3.0の進化の大きさが実感されています。
リム幅については、ワイドリム設計が採用されており、実測で外幅26.1ミリメートル、内幅19.1ミリメートルとなっています。これにより、現代的な太めのタイヤとの相性が良く、タイヤの性能を最大限に引き出すことができます。ベアリングにはセラミックベアリングが採用されており、回転抵抗の低減と耐久性の向上に貢献しています。
SLC3との組み合わせについて、実際にLun HYPER 3 D33を装着したユーザーからは、「高速域が伸びるのはこのホイールによるところが大きい」という評価が得られています。フレームの軽量性とホイールの高性能が相乗効果を生み、優れた総合性能を実現しています。
WINSPACEブランドの歴史と信頼性
WINSPACEは、中国発のカーボンバイクマニュファクチュアリングパイオニアとして知られていますが、その歴史は2008年に遡ります。現CEOの蔡正昌氏を中心に、大阪堺市の日本自転車業界の精鋭メンバーによってプロジェクトが始動しました。この日本ルーツが、WINSPACEの品質へのこだわりの源となっています。
創業初期には、NJS認定フレームを手掛ける鶴岡レーシングや、ロードレース界のレジェンド・三浦恭資氏と共に製品開発を行いました。日本の自転車業界の伝統と技術を受け継ぎながら、新しいブランドとして成長してきました。
現在は中国・福建省厦門に本社工場を構え、開発から製造、組立、販売まで一貫して自社で行う体制を推進しています。この垂直統合型のビジネスモデルにより、品質管理の徹底とコストの最適化を実現しています。
プロレースでの実績として、2024年には中国ブランドとして史上初めてグランツールへの出場を果たしました。UCIワールドツアー、世界選手権、オリンピックなど、世界最高峰の舞台で活躍しており、プロレーサーからの信頼も厚くなっています。世界30以上のプロチームに採用されるブランドへと成長したことは、その性能と信頼性の高さを証明しています。
品質管理については、塗装の美しさと、フレームの内壁には一切バリが見受けられないほどクオリティが高いとされています。製造工程での厳格な検査体制により、高い品質水準が維持されています。自転車業界では初めて中国政府からハイテク企業として認定を受けるなど、その技術革新への取り組みが高く評価されています。
従来の中国ブランドに対するイメージを覆す高品質な製品作りと、洗練されたデザインで注目を集めています。SLC3の成功は、中国ブランドの自転車が世界市場で競争力を持つことを示す好例となっています。
2025年日本バイシクルオブザイヤーグランプリ受賞
WINSPACE SLC3は、2025年日本バイシクルオブザイヤーでグランプリを受賞しました。日本バイシクルオブザイヤーは、その年に発売された自転車の中から最も優れた製品を選出する権威ある賞であり、この受賞はSLC3の性能が日本市場で高く評価されていることを示しています。
グランプリ受賞の背景には、699グラムという超軽量フレーム、優れた重量剛性比、エアロダイナミクスの向上、そしてオールラウンドな走行性能が総合的に評価されたことがあります。価格性能比においても、同クラスの競合製品と比較して優位性があると認められました。
この受賞により、ブランド認知度がさらに向上することが期待されます。日本市場においてWINSPACEの名前がより広く知られるようになり、購入を検討するサイクリストにとって信頼できる選択肢として認識されるようになりました。
プロライダーによる使用実績も増えており、レースシーンでの露出が増えることで、さらなる信頼性の向上につながっています。プロレーサーが実際のレースで使用し、結果を出していることは、製品の性能を証明する最も説得力のある形といえます。
購入方法と販売店
WINSPACE SLC3 DURA-ACE 完成車の購入方法は、複数の選択肢が用意されています。WINSPACE JAPAN公式サイトからの購入が最も直接的な方法です。公式サイトでは、フレームサイズ、コンポーネント、ホイール、カスタマイズオプションなどを選択して注文することができます。オンラインでの注文は、24時間いつでも可能で、詳細な製品情報や仕様を確認しながら購入を進めることができます。
全国の正規取扱店での購入も可能です。店舗では、実際に試乗車に乗ったり、スタッフに相談したりしながら、自分に最適な仕様を決定することができます。主要な取扱店には、Y’s Road各店舗(仙台泉店、お茶の水店エアロロード・トライアスロン館、広島フジグラン店など)、スポーツサイクル ウエキ、kurocycle クロサイクル、自転車買取クラウンギアーズ、サイクルショップ ミツイキなどがあります。
各店舗では、コンポーネントやホイールを選んで完成車として組み立てるサービスも提供されています。既存のパーツを流用したい場合や、特定のカスタマイズを希望する場合には、店舗での相談が推奨されます。
多くの店舗では試乗車が用意されており、実際に乗ってから購入を検討することができます。試乗を通じて、SLC3の軽量性、剛性、ハンドリング特性を体感することが推奨されます。購入前に試乗することで、自分の期待に合った製品かどうかを確認でき、後悔のない選択ができます。
納期と特別塗装について
納期については、国内に在庫がある場合は2営業日以内に出荷されます。これは、フレームやコンポーネントが日本国内の倉庫に在庫として保管されている場合の対応です。通常の納期は約1ヶ月から1ヶ月半となっています。これは、在庫がない場合や、特定のカスタマイズを行う場合の標準的な納期です。
特別塗装の新色については、12月中旬以降のお届け予定となる場合があります。特別塗装は一台一台職人が手作業で表面加工を行って塗装しているため、通常の塗装よりも時間がかかります。特殊塗装アップチャージ料は40,000円(税込)となっています。
新色のオプションとして、スカーレットレッドやフロストバイトブルーなどが用意されています。これらの特別塗装は、模様がそれぞれ異なり、世界に一台だけのオリジナルバイクを手に入れることができます。2024年11月1日より新色の予約受付が開始されており、継続的に新しいカラーオプションが追加されています。
ターゲットユーザーと選び方
WINSPACE SLC3 DURA-ACE 完成車は、以下のようなライダーに適しています。まず、リムブレーキから乗り換えを検討している方にとって、最新のディスクブレーキ仕様への移行として最適な選択肢となります。ディスクブレーキの優れた制動力と、どのような天候条件でも安定したブレーキングは、ライドの安全性を大きく向上させます。
エントリーグレードやミドルグレードのフレームからのアップグレードを考えている方にも適しています。SLC3は、フラッグシップモデルとしての性能を持ちながら、368,000円(フレームセット価格)という価格設定は、優れた重量剛性比と軽量モデルとしては高いエアロダイナミクス性能を考慮すると、妥当な価格といえます。
エアロモデルから軽量なバイクへの乗り換えを希望する方にも魅力的な選択肢です。エアロバイクは平地や高速域での性能に優れますが、重量がかさむ傾向があります。SLC3は軽量性を持ちながらもエアロダイナミクスに配慮した設計となっているため、両方のメリットを享受できます。
コンポーネントの選択では、DURA-ACEは最高級のパフォーマンスを提供しますが、予算に応じてULTEGRAや105を選択することも可能です。電動変速の恩恵は大きいため、少なくともDi2仕様を選ぶことが推奨されます。電動変速は、機械式と比較して変速が速く正確で、調整の手間も少なく、長期的な使用においてもメンテナンス性に優れています。
メンテナンスとアフターケア
WINSPACE SLC3のメンテナンスについて、基本的には一般的なカーボンフレームのロードバイクと同様の注意が必要です。カーボンフレームは、過度な締め付けに弱いため、各ボルトの推奨トルク値を守ることが重要です。トルクレンチの使用が推奨されます。
ディスクブレーキ仕様のため、油圧系統のメンテナンスが必要です。定期的なオイル交換やエア抜きは、専門店で行うことが推奨されます。Di2システムは、定期的なファームウェアアップデートが推奨されます。これにより、最新の機能や改善されたパフォーマンスを利用できます。
フレームの清掃は、柔らかい布と中性洗剤を使用し、高圧洗浄は避けるべきです。特にベアリング部分への水の侵入に注意が必要です。定期点検は、専門店で行うことが推奨されます。WINSPACE取扱店であれば、製品特性を理解したメカニックによる適切な点検とメンテナンスが受けられます。
日本市場でのサポート体制も整っており、WINSPACE JAPANを通じた製品保証やアフターサービスが提供されています。購入後のサポートについても安心して利用することができます。
カスタマイズの可能性
WINSPACE SLC3は、カスタマイズの自由度が高いバイクです。ホイールのアップグレードは、最も効果的なカスタマイズの一つです。より軽量なホイールや、エアロ性能に優れたホイールに交換することで、性能をさらに向上させることができます。より上位モデルのLun MEGAも用意されており、剛性テストではLun HYPERを上回る性能を発揮します。
タイヤ選択も重要です。32Cまで対応しているため、用途に応じて最適なタイヤを選ぶことができます。レース用の25C、オールラウンドな28C、快適性重視の30Cから32Cなど、選択肢は広がります。
サドルの交換は、快適性に大きく影響します。標準のサドルが合わない場合は、自分に合ったサドルに交換することで、長距離ライドの快適性が向上します。ペダルは完成車には含まれていないため、自分の好みのペダルを選択できます。SPD-SL、Look Keo、Speedplayなど、様々な選択肢があります。
27.2ミリメートルのシートポストを採用しているため、カスタムの幅も広く、車体にオリジナリティーを出すことができます。お好みのコンポーネントとホイールで仕上げることができるため、予算や用途に応じた最適な仕様を実現できます。
競合製品との比較
WINSPACE SLC3 DURA-ACE 完成車を、市場の競合製品と比較してみましょう。重量剛性比においては、S-WORKS TARMAC SL8を凌ぐとも評価されています。TARMAC SL8は、スペシャライズドのフラッグシップモデルであり、世界最高峰のロードバイクの一つとされています。SLC3がこれに匹敵する、あるいは上回る性能を持つことは、その技術レベルの高さを示しています。
価格面では、DURA-ACE完成車で990,000円(キャンペーン価格898,000円)という設定は、同等の性能を持つ他ブランドのフラッグシップモデルと比較して競争力があります。欧米の有名ブランドのフラッグシップモデルは、完成車で150万円以上することも珍しくないため、SLC3のコストパフォーマンスの高さが際立ちます。
ブランド価値という点では、スペシャライズド、トレック、キャノンデールなどの確立されたブランドと比較すると、まだ発展途上といえます。しかし、実際の性能や品質においては、これらのブランドに引けを取らないレベルに達しています。2025年日本バイシクルオブザイヤーグランプリ受賞という実績は、その証左といえるでしょう。
デザイン面では、典型的な中国ブランドとは一線を画し、「中国っぽさ」を感じさせないフレームデザインとなっています。比較的シンプルなデザインで、細身のチューブがスマートな印象を与えます。オーソドックスなボックス形状のフレーム設計は、軽さと剛性に焦点を当てたものであり、最新のトレンドを追うだけでなく、自転車としての本質的な性能を重視した設計思想を示しています。
購入を検討する際のポイント
WINSPACE SLC3 DURA-ACE 完成車を検討する際には、以下のポイントを考慮すると良いでしょう。サイズ選択は非常に重要です。5つのサイズが用意されていますが、詳細なジオメトリ表を確認し、できれば試乗してから決定することが推奨されます。
予算面では、完成車価格990,000円(キャンペーン価格898,000円)は高額ですが、含まれるコンポーネントとフレームの性能を考慮すると、コストパフォーマンスは悪くありません。DURA-ACE Di2グループセット単体でも相当な価格となることを考えると、完成車としての価値が理解できます。
試乗の重要性は強調してもしすぎることはありません。多くの店舗で試乗車が用意されているので、実際に乗って性能を体感することを強く推奨します。試乗することで、カタログスペックだけではわからない実際の乗り心地やハンドリング特性を確認できます。
用途についても考慮が必要です。SLC3はオールラウンドバイクとして設計されていますが、主にどのような走り方をするかによって、ホイールやタイヤの選択が変わってきます。ヒルクライム中心であれば軽量なホイールを、平地での高速巡航が多いのであればエアロホイールを選ぶなど、用途に応じたカスタマイズを検討しましょう。
まとめ
WINSPACE SLC3 DURA-ACE 完成車は、超軽量フレーム(699グラム)に世界最高峰のDURA-ACE R9270 Di2グループセットを組み合わせた、ハイパフォーマンスなオールラウンドロードバイクです。2025年日本バイシクルオブザイヤーグランプリ受賞という実績が示すとおり、その性能は日本市場でも高く評価されています。
価格は990,000円(キャンペーン価格898,000円から)と高額ですが、含まれるコンポーネントとフレームの性能を考慮すると、コストパフォーマンスは優れています。軽量性だけでなく、剛性、エアロダイナミクス、ハンドリング性能のすべてにおいてバランスが取れており、登坂だけでなく平地での高速巡航、下りでの安定性など、あらゆるシーンで高いパフォーマンスを発揮します。
中国ブランドということで不安を感じる方もいるかもしれませんが、WINSPACEは日本の自転車業界をルーツとしており、実際の製品品質、性能、デザインのすべてにおいて、世界トップブランドに匹敵するレベルに達しています。日本国内での販売・サポート体制も整っており、WINSPACE JAPANおよび全国の正規販売店を通じて、安心して購入・使用することができます。
多くの店舗で試乗車が用意されているので、興味のある方は実際に試乗して、その性能を体感することを強く推奨します。リムブレーキからの乗り換え、エントリー・ミドルグレードからのアップグレード、エアロバイクから軽量バイクへの変更など、様々なニーズに応えられるバイクとして、WINSPACE SLC3 DURA-ACE 完成車は非常に魅力的な選択肢となるでしょう。



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